【ラノベ】紫色のクオリア

【ラノベ】紫色のクオリア

JINKIEXTENDなどでおなじみの綱島志朗氏がイラストを手掛けるセカイ系ライトノベル。自分以外の人間が“ロボット”に見えるという紫色の瞳を持った中学生・毬井ゆかりを中心に、日常が徐々に変貌を遂げていきます。

とはいってもロボット性はほぼ皆無と言うのが実情。序盤はとにかく毬井ゆかりの説明がくどすぎるほど続く。正直言って飽き飽きするぐらいなのだが、中盤辺りから彼女たちの日常が狂い始める辺りから物語が一気に動き始めます。

この作品の注目すべき題材はパラレルワールド。あのときこうしていれば…、このときはこうしておけばよかった…などと誰もが思うことを主人公のマナブが何回も何回も何回もパラレルワールドに入って解決を試みます。(何を解決するかは読んでほしいので伏せておきます。)若干この場面も似たような描写が多いのでちょっとだれてしまい気味になるのと、SF色がかなり色濃く出ているのでしっかり理解し、整理しながら読んでいく必要があります。

そこを乗り切った先のラストの展開は圧巻。というのも中盤以降かなり複雑な構成になってくるのですが、しっかり伏線を回収しているので読み進めているうちにああ、なるほど!という気持ちが何回も味わえるからです。

全体的に暗めの話ではありますが、短編小説ながら上手に構成された高度なSF作品と言えると思います。総合評価は「良い」です。セカイものやSF好きは気に入る可能性が高いと思う作品ですが、前述したように説明があまりにもくどすぎるのがやはり玉に瑕です。

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